2011年09月04日
サイレンサー特集
銃の定番的オプションの一つがこのサイレンサー。
大分以前にも一度特集をしたことがありますが、今回もう一度特集してみたいと思います。
前回のものにもサイレンサーカスタマイズの方法などを紹介しましたのでお時間が有ればそちらもご覧頂くとより効果的かと思います。
○長さは正義
ショップのサイレンサーコーナーを見ると大小実に様々なサイズのものが展示さています。
デザイン的な違い以外にも同じスタイルなのに長いものと短いものが有ったり。
これはもちろんちゃんと意味があってのこと。
サイレンサーの性能はもの凄くザックリと言うと「中に入っている吸音材の量で音の減量が決まる」となります。
同じ性能の吸音材が入っているのであれば長さが長く、太さが太い方がより多く吸音材が入ります。
太い、と言う方はあまり太すぎるとサイトが使えなくなるなどの弊害がでるのである程度から先は長さを伸ばす方向になるわけです(まあ、あんまり長いと今度は垂れるなどの問題が出ますが)。
また長いということは音が進む方向に吸音の壁が続く、と言うことなので(音自体は音源から球状に広がるわけですが、サイレンサーの場合は出口か銃口方向一箇所のみに絞られているので)吸音の効率も良く理に適っている、と言えます。
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○捻じ込み式とQD式
消音の効率にもう一つ、重要な要素が取り付け方式の違いです。
エアガン用サイレンサーは現在大きく分けて2種類。ハイダー先端のネジを利用する捻じ込み式とハイダーなどはそのままに特殊なロックシステムを使用したQD(クイックデタッチャブル)式でのワンタッチ着脱を行えるものとになります。
これは現時点では捻じ込み式に大きく軍配が上がります。
まず、捻じ込み式はサイレンサーのお尻、一番端に銃の先端を取り付ける格好になりますが、QD式はQDのシステムがサイレンサーの尾部に内蔵式になっていることが多く、その分実質のサイレンサー長が短くなってしまうことが多々あります。
本来ならQDシステム部分は独立しており、その先にサイレンサーが着く、としサイレンサーの長さを別に考えるべきなのですが、何故か(多分パッケージとかの問題だと思いますが)捻じ込み式と長さは一緒、となっているものが多く、結果その分サイレンサーの実効果を得られる部分は短くなってしまっている、と言うものが多々あります。
そしてももう一点、こちらの方が大きな差になるのですが、密閉度がハッキリ違う点が挙げられます。
捻じ込み式はネジをシッカリと締めればかなり高い密閉度を実現出来ますが、QD式の場合は簡易着脱のためどうしても密閉の度合いがかなり低くなってしまいます。
サイレンサーと銃先端(マズル)との間に隙間があれば当然そこから発射音は漏れ出します。このためQD式はどうしても消音の効果と言う点において捻じ込み式に大きく水を開けられる事となるわけです。
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○QD式のメリット
上記を見るとQD式はメリットが無いように見えます。
確かにサイレンサーとして最も重要なポイントの一つ、「消音効果」に関しては捻じ込み式に劣る部分があるのは事実なのですが、それ以外の点では見るべきところも多数有ります。
まず、大きなポイントは当然QD式、クイックでの着脱が可能な点です。
ほぼワンタッチかそれに順ずる手間で素早く取り付け、取り外しが出来ます。
これはサイレンサーを戦況に合わせて随時にON・OFFを切り替え可能である、と言うこと。例えば屋外フィールドと屋内フィールドが連結しているようなフィールドなら広い屋外ではサイレンサーを使用し、狭く取り回し辛い屋内に入ったらサイレンサーを取り外して、と言った使い方や、アンブッシュ中はON、アンブッシュからアタックへ切り替えたらOFF、とケースバイケースでの切り替えが可能になります。
これは銃の性格にまで言及するような切り替えになるので思っている以上に効果が実感できることもあります。
また、過去にも何度か触れた「音の違いで複数人数を装う」と言う方法も有効です。
見えない場所から撃たれている場合、エアガンごとの発射音の違いと撃って来ている位置から人数を予測する、と言うことを良くやります。
違う場所から撃ってきていても同じ発射音であれば1人の可能性が高いですし、違う音なら複数、と考えられる、と言うわけです。極端な話、QD式のサイレンサーを数本持っておいて切り替えながら数箇所から撃ち込まれたら相手はかなり混乱するだろうと思います。
そして、この点が重要。
QD式はカッコイイのです。
やっぱり趣味で遊んでいるだけにこの点は非常に重要です。
取り付け、取り外しがカチャっと素早く行える、と言うのはそれだけでカッコイイですし、ハイダーを利用する形態が多いだけにサイレンサーを取り外した後の形もカッコイイまま、と言う点はやっぱり無視できませんね。
サイレンサーのON・OFFどちらの状態でもカッコイイ、とは欲張りな人向けです。
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○実戦的サイレンサー活用術
最後はサイレンサーの実際のゲームでの使用に関して。
サイレンサーは上でも触れたとおり完全消音となるものではなく、あくまで音を減じる、小さくするためのものです。
音が小さいので聞き取れなかったり、聞き取れてももっと遠距離からの射撃だと勘違いする、と言うのが主に狙う効果ですが、これは完全に消し去るわけでは無いためいずれはバレます。
またもし本当に完全無音に限りなく近づけられたとしても、弾が来る方向と言うのは何回か撃たれればある程度把握できますのでやっぱりバレます。
ケースバイケースではありますが、恐らく2から3回程度の射撃までが限界でしょう。それ以上同じ場所から撃っていれば位置を特定される恐れがあります。
ですのでその2回か3回を撃ったら静かにその場所から離れ、別の場所に身を潜め今度はそこから射撃を行う、と言うのが必要になるわけです。
場所を変える場合、相手に見つかると意味を成しませんから見つからないように姿勢を低く、時には一旦後退するなどしながらひそかに行います。出来れば3箇所か4箇所程度身を隠す候補を決めてそこをランダムに移動する、と言う風にすると効果的でしょう。
もちろん、縦横無尽・変幻自在にあらゆる場所に身を隠す、と出来ればそれに越したことは無いんですが、生憎そこまで便利に人間出来てませんから、最初のうちは候補地を決めてその間をより上手く移動する方法を模索する方が効果的でしょう。
これはサイレンサー運用に限った話では無いんですが、遊んでいるフィールドの中で自分の「得意の場所」と言うのを作っておくと色々と有利にことを進められます。今後も継続して使用するフィールドであればより効果は大きいでしょう。
通常の使用のほかに上のQDのところでも触れている通り、着脱により発射音を変えてコチラの数を誤認させるのも効果的です。
着脱で無くとも、例えばハンドガンを持ち込むことは多いでしょうから、ワザとハンドガンで大きな音を立てて気を引き、その後にサイレンサー付のメインアームでその場所から少し離れた位置から隠密狙撃を行う、なんて使い方もありかと思います。
サイレンサーはレーザーサイトと並んで、エアガンオプションの定番アイテムでありながら運用に一定の知識と技術、そして少しのアイディアが要求されるもの。ただ着けただけではその効果を最大まで引き出すことの出来ないアイテムです。
しかしそれだけに使いこなすことが出来ると言うのはそのまま「サバゲ中級者以上」である、と言っても過言ではありません。
あらゆる使用方法を駆使して、最大の効果を発揮する、と言うのはさすがに上級者の中でも極一部だけだと言える高等技術。まずは自分なりに1点、有効と思える使い方を見つけ出し、その方法を磨いてみるのが良いかと思います。
最終的にはその1点を極めていけば他の使い方も自ずと見えてくる、と言うものです。是非頑張ってみてください。