2011年01月25日
LMGとベルトリンクと
今回は動画多めで。
ベルトリンクのお話です。昨日のプラスチック製のベルトリンクの絡みで。
ベルトリンク、と言うのは皆さんご存知の通り、弾がベルト状に繋がった、マシンガンに使うアレです。
一大革命!?弾をベルトで繋げてみた。
銃と言う道具の進化の過程で幾つかのブレイクスルーが存在しています。
武器として、道具として表舞台に立てるようになった最大の要因は「雷管」と「薬莢」の発明が大きかったのはご存知の通り。
この二つの開発により銃は雨の中や海の上でも素早く、誰でも扱える様になりました。
その後、さらに開発が進み、リボルバーからオートマチックへ進化。さらにフルオートの登場と、次々に発展して行きます。
そんな進化の一つに「ベルトリンクの開発」があります。
リボルバーからオートになり、弾を蓮根状の筒から箱に詰める方式へと進化し弾数もグッとアップし追加(マガジン交換)も容易になったのですが、フルオートで射撃をするとどうしても直ぐ弾切れになってしまいます。
弾切れ状態を解消する為には一時的とは言え無防備な状態になるため、コレを解消する方法と言うのはかなり速い段階から考えられていました。
その方法とは弾を限定された箱などに入れるのでは無く、所謂数珠繋ぎにしてドンドン銃に送り込まれるようになれば良い、と言うもの。これがベルトリンクの始まりです。
ベルトリンクのあれこれ
初期のもの(第一次世界大戦ごろ)では布製(キャンバス地)のものを使われていましたが、これは打ち終わった後に風になびいて(引火や機関部への噛み込みなどの)危険があるとして直ぐに金属製のものに変わります。
金属製のベルトリンクは2種類。
一つは主に旧ソ連系の東側陣営が多く採用する「非分離式」。これはベルトリンク自体がワイヤーなどで一定数ずつ繋がっており、撃ち終わっても装填口の反対側に垂れ下がります。そのため携帯性などには劣りますし、途中で次を繋いだり(ベルトリンクの後端に次のベルトリンクを繋ぐ事が可能)した状態だと移動などが実に面倒になります。しかしベルト自体はそのまま残るので繰り返し使用する場合、再準備が楽になるなどのメリットが有ります。
「非分離式」に対して主に米国を代表とする西側陣営は「分離式」を採用しています。
分離式はその名の通り、リンクパーツが分離式となっており、発射後に薬莢と同様に外へと排出されます。一発に付き一個がはずれバラバラと捨てられます。
一応、拾って再使用することもできますが、基本的に回収の手間を考えると使い捨てとなります。
以下に動画が良く判ります。
上が西側陣営で多く採用されていたM60のもの。
右側面。下の大きい口から薬莢が、上の小さな口からリンクパーツが排出されるシーンが確認出来ます。
下は第二次世界大戦時に猛威を振るったナチスドイツのMG42。現代の全てのLMGの基本となった(M60もこのモデルをベースに開発されています)モデル。
このMG42は非分離式リンクとなっています。反対側からベルトが出てきているのが確認できます(排莢は下部からだったはず)。
ベルトリンクの発明により、銃はより多くの弾を長時間撃ち続けることが可能になりました。
しかし、銃身などが熱でもたなくなるなど、別の問題も出てきて結局「延々と打ち続けられる銃」とはなりませんでした。
この問題は銃身を簡単に交換出来る様にするなどの方法である程度は解決しましたが、当然その間射撃は中止されます。
現在も技術面だけでなく、材質面などからもアプローチし、より長時間の射撃が可能な銃と言うのは開発が続いています。また発射弾薬も様々な試みが行われています。
数年後か、数十年後かにはベルトリンクが無くても数百発や数千発を撃てるような強力な銃が登場するかもしれませんね。
ベルトリンクのお話です。昨日のプラスチック製のベルトリンクの絡みで。
ベルトリンク、と言うのは皆さんご存知の通り、弾がベルト状に繋がった、マシンガンに使うアレです。
一大革命!?弾をベルトで繋げてみた。
銃と言う道具の進化の過程で幾つかのブレイクスルーが存在しています。
武器として、道具として表舞台に立てるようになった最大の要因は「雷管」と「薬莢」の発明が大きかったのはご存知の通り。
この二つの開発により銃は雨の中や海の上でも素早く、誰でも扱える様になりました。
その後、さらに開発が進み、リボルバーからオートマチックへ進化。さらにフルオートの登場と、次々に発展して行きます。
そんな進化の一つに「ベルトリンクの開発」があります。
リボルバーからオートになり、弾を蓮根状の筒から箱に詰める方式へと進化し弾数もグッとアップし追加(マガジン交換)も容易になったのですが、フルオートで射撃をするとどうしても直ぐ弾切れになってしまいます。
弾切れ状態を解消する為には一時的とは言え無防備な状態になるため、コレを解消する方法と言うのはかなり速い段階から考えられていました。
その方法とは弾を限定された箱などに入れるのでは無く、所謂数珠繋ぎにしてドンドン銃に送り込まれるようになれば良い、と言うもの。これがベルトリンクの始まりです。
ベルトリンクのあれこれ
初期のもの(第一次世界大戦ごろ)では布製(キャンバス地)のものを使われていましたが、これは打ち終わった後に風になびいて(引火や機関部への噛み込みなどの)危険があるとして直ぐに金属製のものに変わります。
金属製のベルトリンクは2種類。
一つは主に旧ソ連系の東側陣営が多く採用する「非分離式」。これはベルトリンク自体がワイヤーなどで一定数ずつ繋がっており、撃ち終わっても装填口の反対側に垂れ下がります。そのため携帯性などには劣りますし、途中で次を繋いだり(ベルトリンクの後端に次のベルトリンクを繋ぐ事が可能)した状態だと移動などが実に面倒になります。しかしベルト自体はそのまま残るので繰り返し使用する場合、再準備が楽になるなどのメリットが有ります。
「非分離式」に対して主に米国を代表とする西側陣営は「分離式」を採用しています。
分離式はその名の通り、リンクパーツが分離式となっており、発射後に薬莢と同様に外へと排出されます。一発に付き一個がはずれバラバラと捨てられます。
一応、拾って再使用することもできますが、基本的に回収の手間を考えると使い捨てとなります。
以下に動画が良く判ります。
上が西側陣営で多く採用されていたM60のもの。
右側面。下の大きい口から薬莢が、上の小さな口からリンクパーツが排出されるシーンが確認出来ます。
下は第二次世界大戦時に猛威を振るったナチスドイツのMG42。現代の全てのLMGの基本となった(M60もこのモデルをベースに開発されています)モデル。
このMG42は非分離式リンクとなっています。反対側からベルトが出てきているのが確認できます(排莢は下部からだったはず)。
ベルトリンクの発明により、銃はより多くの弾を長時間撃ち続けることが可能になりました。
しかし、銃身などが熱でもたなくなるなど、別の問題も出てきて結局「延々と打ち続けられる銃」とはなりませんでした。
この問題は銃身を簡単に交換出来る様にするなどの方法である程度は解決しましたが、当然その間射撃は中止されます。
現在も技術面だけでなく、材質面などからもアプローチし、より長時間の射撃が可能な銃と言うのは開発が続いています。また発射弾薬も様々な試みが行われています。
数年後か、数十年後かにはベルトリンクが無くても数百発や数千発を撃てるような強力な銃が登場するかもしれませんね。