2010年12月29日
SCAR-L FDE レビュー
先日発売になった、東京マルイこの冬の最大の注目モデル、SCAR-L。
既に売り切れ続出。当店でも既に売り切れとなっており、難民続出の本モデル。
売る本体が無いのにレビューする、と言うのがなんとも悲しいところですが、そうも言ってられないので行ってみます。
FN SCAR
SCARを開発・販売するFN社は言わずと知れたベルギーの有名メーカー。
名銃 FN-FALや代表的な軽機関銃として名高いM240シリーズ、その系譜であるMINIMIシリーズ、未来的なデザインが話題のP90等、古くから多くの名機を作り続けている実績の高いメーカーです。
SCARは近年の小銃の主流となりつつある、兵器システムとしてのシステム化を強く打ち出したものとなっています。
システム化、と言うのは例えば上記の軽機関銃などの分隊支援火器も主力の小銃も、スナイパーの狙撃銃も全て同じシリーズで賄おう、と言うもの。
部分的なパーツの交換により、分隊支援も狙撃も、CQBもこなせるようになっているものを言います。
従来、1丁で全てをこなせる万能モデルと言う構想は大概「器用貧乏」「帯に短し襷に流し」と結局はどの場合にも使い辛いものとなるケースが殆どでしたが、昨今は基幹部分をユニットとして中核に置きつつ、前後や上下、左右のパーツを組み替えることで専用モデル並のスペックを実現しようとし、ある程度以上の成功を収めつつ有ります。
これは製造技術や材料・材質の向上が大きく影響しているでしょう。
これは特に軍隊の様な「特定の機種を非常に大量に同時に使用する」ことを想定した場合に大いに有効となります。
まず、実際に現場で使う兵士の立場から言えば、任務ごとに銃を代える際にその使い方を一律化することが出来ます。これは咄嗟にあらゆる判断を要求される状況に置かれる兵士に取っては非常に大きなメリットだと言えます。マシンガンも狙撃銃も同じ操作で扱える、と言うのはそれだけで非常に大きなメリットだと言えるのです。
次にその銃器を購入する、軍としてもこれは大きな恩恵に与れます。
最大のメリットは購入コストの大幅な削減です。
最終的に小銃、短小銃、機関銃、狙撃銃とそれぞれになるとしてもある程度それぞれが互換が利くとなれば製造コストを大きく抑える事が出来ますし、それ以上に運用していく上で大きな負担となる「補修パーツ」の準備のウェイトを大きく軽く出来るのです。専属パーツは別としても機関部などで互換が利いているのであれば機関銃も狙撃銃も同じ部品で済みます。それぞれ全てを専用パーツで用意しなくてはならない現状に比べそのコストの削減はかなりのもの。それが米軍の様な巨大組織であればなおの事です。
もちろん、コスト面ばかりを気にして性能の低いモデルになったのでは本末転倒です。それだけに現在米軍は凄まじく困難なトライアルを多くのメーカーのモデルにおいて実施しています。
電動ガン SCAR
東京マルイから今回発売になったSCARは既にVFC等の海外メーカーにより数年前から発売になっている、正直それほど目新しいモデルとは言えないもの。
既に海外ものではHやバリエーションモデル、専用グレネードランチャーなども発売となっています。
出来栄えも一時の海外ものからは考えられないほど全体に良く出来ていると言って良く、充分にゲームでも使用可能です。
では東京マルイの発売は全くの無意味だったのか、となると勿論そんな事は有りません。
まず、未だ海外では動きが殆ど無い「電動式ブローバックシステム」を搭載したことで単純に射撃時の楽しさは大きく向上しています。
マルイらしい全体にキレイなつくりはこのSCARでは実に良くマッチしており、実物採寸と言われているスタイルは実物のグラマラスでありながらスマートなシルエットを見事に再現しています。
残念ながら今回、射撃テストは行えておりませんが、この点に関しても東京マルイの長年の実績を考えれば不安は無いといっても良いかと思います。
各部のつくりも次世代シリーズの高い強度と質感を共存させたものですし、ストックはフル稼働などアクション面での再現も完璧と言ってよいでしょう。まさに出来栄えの点に置いておよそ文句のつけようもありません。国内メーカーなので万が一の修理などでも安心できると言う点も重要です。
ただ、全てにおいて諸手を上げて、と言うわけにもいかない部分が有ります。
今回に限らず、昨今の新製品はほぼ毎回生産本数が極端に少なく、初回ロットで手に出来るユーザーが余りに限られる点は大きな問題だろうと思います。
折角多くの「欲しい」と言うユーザーに対し長期間、「待て」の状態を強いると言うのは如何な物かと思います。確かにメーカーとしては発表した発売日に間に合わせたいですし、そのために生産数が足りない状態であえて発売にしてしまうと言うのも時にはあるだろうと思います。
しかしこれらはシェアを確立したい新鋭メーカーなどがやることであり、マルイの様にすでに業界内で確固たる地位を確立しているメーカーであるならよりドッシリと構え、時には生産数不足で発売を延期する事も検討するべきではと思われます。
現状では一部で転売なども行われユーザーにとっても、そして我々小売店に取っても好ましくない状況になっていると言えます。
その他に、現在一部で早くも話題になりつつあるようですが、アッパーのレールの溝がかなり浅いと言う指摘が出てきています。
これは全ての個体でそうなのか、それとも特定の個体のみなのかが不明ですが、溝が浅いためにマウントリングや光学サイトの一部で取り付けが出来ないものが出てきているようです。
この点などを改善し、出来るだけ早く二次ロットの出荷をメーカーには是非ともお願いしたいところです。
東京マルイ
SCAR-L
電動ガンFDEカラー
販売価格: 43,953 円 418ポイント
詳しくは詳細ページへ。写真をクリックして頂くとジャンプします。
携帯の方はコチラをクリックして下さい。
既に売り切れ続出。当店でも既に売り切れとなっており、難民続出の本モデル。
売る本体が無いのにレビューする、と言うのがなんとも悲しいところですが、そうも言ってられないので行ってみます。
FN SCAR
SCARを開発・販売するFN社は言わずと知れたベルギーの有名メーカー。
名銃 FN-FALや代表的な軽機関銃として名高いM240シリーズ、その系譜であるMINIMIシリーズ、未来的なデザインが話題のP90等、古くから多くの名機を作り続けている実績の高いメーカーです。
SCARは近年の小銃の主流となりつつある、兵器システムとしてのシステム化を強く打ち出したものとなっています。
システム化、と言うのは例えば上記の軽機関銃などの分隊支援火器も主力の小銃も、スナイパーの狙撃銃も全て同じシリーズで賄おう、と言うもの。
部分的なパーツの交換により、分隊支援も狙撃も、CQBもこなせるようになっているものを言います。
従来、1丁で全てをこなせる万能モデルと言う構想は大概「器用貧乏」「帯に短し襷に流し」と結局はどの場合にも使い辛いものとなるケースが殆どでしたが、昨今は基幹部分をユニットとして中核に置きつつ、前後や上下、左右のパーツを組み替えることで専用モデル並のスペックを実現しようとし、ある程度以上の成功を収めつつ有ります。
これは製造技術や材料・材質の向上が大きく影響しているでしょう。
これは特に軍隊の様な「特定の機種を非常に大量に同時に使用する」ことを想定した場合に大いに有効となります。
まず、実際に現場で使う兵士の立場から言えば、任務ごとに銃を代える際にその使い方を一律化することが出来ます。これは咄嗟にあらゆる判断を要求される状況に置かれる兵士に取っては非常に大きなメリットだと言えます。マシンガンも狙撃銃も同じ操作で扱える、と言うのはそれだけで非常に大きなメリットだと言えるのです。
次にその銃器を購入する、軍としてもこれは大きな恩恵に与れます。
最大のメリットは購入コストの大幅な削減です。
最終的に小銃、短小銃、機関銃、狙撃銃とそれぞれになるとしてもある程度それぞれが互換が利くとなれば製造コストを大きく抑える事が出来ますし、それ以上に運用していく上で大きな負担となる「補修パーツ」の準備のウェイトを大きく軽く出来るのです。専属パーツは別としても機関部などで互換が利いているのであれば機関銃も狙撃銃も同じ部品で済みます。それぞれ全てを専用パーツで用意しなくてはならない現状に比べそのコストの削減はかなりのもの。それが米軍の様な巨大組織であればなおの事です。
もちろん、コスト面ばかりを気にして性能の低いモデルになったのでは本末転倒です。それだけに現在米軍は凄まじく困難なトライアルを多くのメーカーのモデルにおいて実施しています。
電動ガン SCAR
東京マルイから今回発売になったSCARは既にVFC等の海外メーカーにより数年前から発売になっている、正直それほど目新しいモデルとは言えないもの。
既に海外ものではHやバリエーションモデル、専用グレネードランチャーなども発売となっています。
出来栄えも一時の海外ものからは考えられないほど全体に良く出来ていると言って良く、充分にゲームでも使用可能です。
では東京マルイの発売は全くの無意味だったのか、となると勿論そんな事は有りません。
まず、未だ海外では動きが殆ど無い「電動式ブローバックシステム」を搭載したことで単純に射撃時の楽しさは大きく向上しています。
マルイらしい全体にキレイなつくりはこのSCARでは実に良くマッチしており、実物採寸と言われているスタイルは実物のグラマラスでありながらスマートなシルエットを見事に再現しています。
残念ながら今回、射撃テストは行えておりませんが、この点に関しても東京マルイの長年の実績を考えれば不安は無いといっても良いかと思います。
各部のつくりも次世代シリーズの高い強度と質感を共存させたものですし、ストックはフル稼働などアクション面での再現も完璧と言ってよいでしょう。まさに出来栄えの点に置いておよそ文句のつけようもありません。国内メーカーなので万が一の修理などでも安心できると言う点も重要です。
ただ、全てにおいて諸手を上げて、と言うわけにもいかない部分が有ります。
今回に限らず、昨今の新製品はほぼ毎回生産本数が極端に少なく、初回ロットで手に出来るユーザーが余りに限られる点は大きな問題だろうと思います。
折角多くの「欲しい」と言うユーザーに対し長期間、「待て」の状態を強いると言うのは如何な物かと思います。確かにメーカーとしては発表した発売日に間に合わせたいですし、そのために生産数が足りない状態であえて発売にしてしまうと言うのも時にはあるだろうと思います。
しかしこれらはシェアを確立したい新鋭メーカーなどがやることであり、マルイの様にすでに業界内で確固たる地位を確立しているメーカーであるならよりドッシリと構え、時には生産数不足で発売を延期する事も検討するべきではと思われます。
現状では一部で転売なども行われユーザーにとっても、そして我々小売店に取っても好ましくない状況になっていると言えます。
その他に、現在一部で早くも話題になりつつあるようですが、アッパーのレールの溝がかなり浅いと言う指摘が出てきています。
これは全ての個体でそうなのか、それとも特定の個体のみなのかが不明ですが、溝が浅いためにマウントリングや光学サイトの一部で取り付けが出来ないものが出てきているようです。
この点などを改善し、出来るだけ早く二次ロットの出荷をメーカーには是非ともお願いしたいところです。
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東京マルイ
SCAR-L
電動ガンFDEカラー
販売価格: 43,953 円 418ポイント
詳しくは詳細ページへ。写真をクリックして頂くとジャンプします。
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