エアガン、電動ガンのカスタムパーツの事ならARGUS（アーガス）にお任せ！

　第三回。今度こそ終わりにしたいところです。
　まずは前回の補足。親指をクロスさせないグリップだとこうなります。っと言うかどちらかと言うとこちらを推奨。クロスさせると力を掛け易くなったり、反動を受けるのには向いているのですが、自由度が下がる場合があるのと何よりブローバックしてきたスライドに轢かれて怪我する危険性が有ります。基本はコチラを。

　構えの話のはずなのに、2回も握り方に費やしたのはまあ、握りが出来ていないと構えを幾らやっても意味が無いから、と言う事で。
　今回は構え、スタンスの基本である、ウィーバースタイルとアソセイレススタイルを紹介します。

　まずはこちら。アソセイレススタイル。アソセイレススタンスとも。
　左右の腕を均等に伸ばし、銃を持つ手を突き出し、もう片方でひきつけて保持します。基本は両の肘を伸ばした状態で構えますから非常に簡単に銃を固定でき、また左右方向へも均等に向く事が出来る為状況への対応性にも優れます。
　ただ、標的に対しほぼ真正面を向くことから投影面積が大きくなると言うデメリットを持ち、主に防弾衣などを装備するのを前提とした軍隊向け射撃術だと言われています。
　名前の由来は真上から見た際、左右の腕と身体で二等辺三角形を構築しているので、二等辺三角形のIsosceles triangleから。アソセイレス、アイソーセレス、アイソセレスなど。





　そしてこちらがウィーバースタイル。もしくはウィーバースタンス。
　上記アソセイレスと違い、銃を持つ腕を伸ばし、もう一方は肘を曲げてその腕を引き付けます。胸の前に腕を通すようにした横構えが特徴。銃を持つ腕をストックの様に構えることで非常に安定した射撃が可能であり、また正面への投影面積が小さくて済むという大きなメリットが有ります。
　ただ、左右で構えがはっきり違い、大きく身体をよじった状態での構えとなるため銃を持った腕側への方向転換は足から全てで変えなくてはならず、咄嗟の対応に方向的得手不得手が発生します。
　投影面積の小型化（実際は僅かに小さくなるぐらいですが）から私服の捜査官などに好んで使われたといわれています。
　名前の由来はアメリカのガンインストラクター、チャック・ウィーバーが広めたからと言われています。
　近年は私服捜査官でも装着可能な防弾着が開発されてきていることから命中精度などは高くても状況への即応性に劣るスタイルとして主流からは外れてきています。

　どちらのスタンスにも長所、短所がありますが、サバイバルゲームではウィーバー及びその派生系的な構えを使うゲーマーが多く居ます。これはどんな当たり方であろうと一発ＢＢ弾が当たればアウトのサバイバルゲームでは投影面積が小さいウィーバーの方が有利だから、と言われていますが実際のところは刑事ドラマなどでも目にする機会が多かった、と言うのが本当のところのようです（アソセイレスは昔のヤクザ映画っぽい構えになる、ウィーバーはスマートでカッコよく見えるというのが最も大きなポイントかも知れません）。

　現在のコンバットシューティングは主にウィーバーの様に斜め構えで左右の足を前後に置いて移動しやすく、かつ安定性の高い状態を維持しつつ、アソセイレス的な腕の使い方も取り入れて左右への対応速度も向上した、新しいスタイルになってきています。
　以前にこのコーナーでもやった「すり足」との併用にも向いており、インドアなどの狭い空間ではハンドガンでのクリアリングなどに威力を発揮してくれます。
　またこれら以外にも西部劇に出てくるヒップシュート（腰の位置でのノーサイトでの射撃）や漫画ででてきたバーンズスタイル（これは漫画オリジナルのようですね）のようなシングルアクションリボルバー向けの特殊なものや、自衛隊の片手で銃を構えもう片方は腰に当てて反動を吸収する独特な射撃スタイル（精密射撃競技でも使われています）など、様々な構え方・撃ち方があります。中にはモーゼルピストルだからこそ、それも実銃だからこそ出来る水平に薙ぐ「馬賊撃ち」なんてものも有ります。
　この様に銃の系統、種類に合わせて様々なスタイル、スタンスがありますので各自自分の愛銃と自分のスタイルに合わせて様々、習得してください。

　今回、3回に渡ってやってみました「ハンドガンの構え方」。正直非常に端折った内容となってしまい、恐らくこれを見て「出来る様になった！」と言うのは無理だろうと思います。
　現代のより高度化したハンドガン射撃は独学で全てを習得するのは不可能だと言われています。ある程度しっかりと習得しようと思ったら専門のインストラクターの下で的確な指導を受ける必要があります。
　まあ、そこまでイキナリは難しいと思いますが、今回の小特集で何か感じるものがあれば、ハンドガン射撃の世界への入り口への道標程度にでもなれれば幸いです。