2011年10月25日
空想科学
1960年代・70年代生まれの人はグイグイ引っ張られるものがあるんじゃないでしょうか。このイラスト。
当時の児童向けプラモデルや玩具、はては児童誌の「○十年後の未来」的なカラーページ特集のイラスト、あの独特なテイストのイラストがギズモードジャパンさんに多数掲載されていました。
作者は「小松崎 茂」氏。
当時の「未来っぽい、科学っぽい」もの、特に「児童向け」なこれらを一手に引き受けていたのでは?と言うぐらい多数のイラストを残されています。
元々は日本画を勉強されていた方だそうで、キチンとその筋の先生に弟子入りもしていたそうですが、その後「挿絵画家」として独立したそうです。
早い時期からその実力は注目されていたそうですが、第二次世界大戦時に軍艦などの挿絵や単品のイラストで俄然注目を集め、高く評価される事となります。
しかし東京大空襲で自身も焼き出され、それまでの絵も生家と共に失いました。
戦後、暗く辛い思いをしている子供たちを励ましたい、として以前にもまして精力的に作品作りに打ち込みます。
彼の「未来」「科学」を描いたイラストはたちまち人気になり、当時は多数の少年誌にイラストや挿絵を描いています。
1948年ごろに「絵物語」ブームが来るとその人気は圧倒的で、正に寝る間も無いほどの人気となりました。
その後はイラストから子供たちの興味が「漫画」へと移り、少し落ち着きますが、それからも多くの児童誌などでの挿絵の仕事、それにSFを題材とした多数のプラモデルの箱絵「ボックスアート」を手がけていきます。
このボックスアートは小松崎氏の名を不動のものへとし、現在も多くのファンを獲得しています。
特に当時人気を博したサンダーバードシリーズの箱絵などは作品人気の一翼を担ったと言われています。
60年、70年ごろ生まれの人なら絶対に見たことある!と言うイラストだと思います。
実に魅力的なイラストが多数ありますが、人物としても実に魅力的な方。是非ウィキペディアのページもご覧になるのをオススメします。