2011年10月23日
定刻通りに只今到着!
いきなり何の話かと言うと、「貨物輸送の未来を変える「貨物新幹線」計画とは?」と言うギガジンさんの記事です。
大型輸送システムに既存の新幹線軌道を利用する計画です。
新幹線は現在「北海道新幹線」が2015年の開通に向けて着々と進んでいますが、この新幹線を人だけでなく、荷物も載せてしまおう、と言うものです。
在来の貨物車では速度が100km/s程度。200km/s以上出る新幹線とは通常同じ線路を走る事は有りません。
ところが本州-北海道間を繋ぐ陸路は唯一「青函トンネル」のみとなり、結果貨物と新幹線は同じ場所を走ることになります。
これでは折角の速い新幹線の速度が貨物車の為に活かせません。
そこで当然でてくるのが「新幹線版貨物車」と言う発送。新幹線を貨物車にしてしまえば速度の問題は解決です。
ところが貨物車は全国、細長い日本列島を登ってきて青森に集まるカッコウになりますが、これらの貨物は新幹線とは違うものになります。
ご存知の方も多いと思いますが、新幹線のレールと貨物車などの在来線のレールとは幅などあらゆる部分が違っており単純に新幹線に連結する、と言うわけに行きません。
また貨物車が100km/sまで、と言う速度は貨物のコンテナを上に乗せるだけの簡単な積載方法だから、と言うのもあります。
これらの問題をクリアするために現在計画されているのが、実に大胆な「新幹線の中に貨物車を丸々乗っけてしまう」と言う「トレイン・イン・トレイン」と言う構想。
詳しくはリンク先をご覧頂くとして、この方法なら確かに積み替えなどの手間も無く、必要部分のみ新幹線軌道を使えるのでコスト面もクリアできます。
鉄道は自動車に比べて大気汚染などの環境影響が大幅に抑えられますし、使用エネルギー量も大幅にカット出来ます。さらに専用軌道上を徹底管理された状態で走りますので非常に正確な移動が可能です。世界に誇るわが国の鉄道輸送システムにより正に「定刻どおりに只今到着!」が可能なわけですね。
特に今年は3月の震災時、東北方面への移動手段が絶たれた際にいち早く復旧し現地への物資輸送を素早く復活させた鉄道網は今後より大きな注目を集める事となるかと思います。
今回トップ画像に使ったのは勇者シリーズの「マイトガイン」。
たしか劇中設定ではなんだかの理由で自動車交通が殆ど廃れ、代わりに鉄道網が大幅に躍進して世界的な輸送・交通システムになった、とか言う内容だったかと思います。