2011年08月14日
10歳以上用の底力!
「18歳まで後○年○ヶ月・・・」
そんな風にじっと待っている、なんて言う若年層トイガンファンもいらっしゃるかもしれません。
確かに現在、18歳未満ユーザー向けのアイテムの厚みの無さはなんとも情けないところではあります。メーカーにはより一層の奮起を期待したいところではありますが、ここは一発ユーザー側からも色々と盛り上げていけばメーカーの重すぎる腰も少しは動くのでは?と思いたいところです。
そこで今回は10歳以上用シリーズの紹介とその魅力に迫ってみたいと思います。
◎この値段でこのスペックが!?-銀ダンシリーズ-
21世紀の銀ダマデッポウ、と言う感じのコンセプトで登場した新機軸シリーズ「銀ダン」。
現在はノーマルカラー3色、リアルカラー2色でG26タイプとPPKタイプがそれぞれ発売となっています(全10種)。
従来のエアガンタイプと違う、新方式を取りいちいちコッキング(※1)をせずともトリガー(引き金)を引くだけで連続して射撃を行うことが出来ます。
スペック面では上記の通り、引き金を引くだけでOKと非常に手軽なのですが、その分飛距離とパワーの面では若干他より低くなります。
ただ、HOPシステム(※2)は最新タイプとなっており、充分な距離が飛びますし極めて高い命中精度を誇ります。
1000円を切る価格でこのスペックを持つことを考えると「最初に一丁、とりあえず買ってみる」のにもオススメです。
※1:エアガンは通常、発射の為に内蔵されたスプリングを縮めてあげる必要があります。1発ごとにこれを行うのですが、これを通称「コッキング」と呼びます。コッキングはモデルによって幾つかやり方が違いますが、拳銃(ハンドガン)型はスライドと呼ばれる銃の上側半分を後に引っ張ることで行います。ライフル型は横や後、下などにあるレバーで行うパターンが主流です。
※2:マルイがほぼ全部の機種で搭載する飛距離延伸システム。これにより同じパワーでも距離が倍以上伸び、しかも命中精度にもプラスに働く素晴らしいシステム。
◎基礎の基礎。コレクションにもオススメ-10歳HOPシリーズ-
新機軸の銀ダンに対し、老舗中の老舗的シリーズがこちら「10歳HOPエアコッキング」シリーズ。通称「ガチャポン」。ガチャっと引いてポンと撃つからガチャポン。もしくは「エアコキ」。
なんと言っても大きなポイントは18歳以上用と同じ外装フレームを使用しているので極めてリアルな外観と非常に豊富なモデル数で、価格も銀ダンよりは高いですが、お小遣いの範囲で充分いけるレベルかと。シリーズの種類も多数あるのでコレクションしていくの楽しいシリーズです。
またこのシリーズは外観がかなりリアルなのでコレをベースにネジ穴などをパテで埋めてプラモデル用塗料で塗装して非常にリアルに仕上げ直す、なんて楽しみ方をしている人も。プラモ塗料なので何度か触っているうちに剥げちゃうので射撃には向きませんが、完全なディスプレイ(飾り)用と割り切るとその出来の良さからもかなり楽しめます。額縁を改造して銃を飾ったり、色々な楽しみ方があります。
命中精度も非常に良く、シッカリ狙えば5mでは10円玉ぐらいの的だって当てるのは不可能じゃ有りません。
◎リアルさはワンランク上!-電動ブローバックシリーズ-
名前の通り電気でモーターを動かす「電動ガン」のカテゴリーに入るシリーズ「電動ブローバック」。
電池を使用し、引き金を引くと弾の発射と共にホンモノの拳銃同様に上部スライド(※3)が後方に動くブローバック(※4)アクションを起こします。
命中精度も高く、連続での発射も可能と上二つと比べて性能面でもワンランク上と言えます。
またシリーズの中には「電動ブローバックフルオート」と言うカテゴリーがあり、スイッチの切り替えでフルオート射撃(※5)が出来るモデルも有るなど、後述の「電動ガンBOY's」に迫る戦闘力を持つものもあります。
ブローバックアクションをする、等の点から10歳HOPより外観のリアリティで劣る部分もありますが、この辺りはアクションのリアルさを取るか、見た目の完成度を取るか、で選べば良いかと思います。
※3:オートマチック拳銃(リボルバー以外)の銃の上側半分の部分。銀ダンで言えば赤や青の部分がスライド、と呼びます。
※4:オートマチック拳銃は実物は弾を撃つと上のスライド部分が火薬の力で後に下がります。これにより撃ち終わった薬莢(やっきょう)を外に捨て、新しいものを発射位置に移動させることが出来る、非常に重要な機構。
※5:引き金を引いている間(弾が有る限り)ずーっと連続して発射し続ける機構。一回毎に引き金を引いて発射するよりはるかに早く多く弾を発射できる機構。ただ、その分命中精度は落ちる傾向にあります。
◎10歳以上用ゲームの大本命!?-電動ガン BOY's-
最後の紹介になりましたが、こちらが10歳以上用モデルでのゲームを考えた際の「メインアーム」、電動ガンBOYSです。
非常にリアルな外観とフルオート/セミオートを実物同様に切り替える機構、ストックや各部の動作もリアルでかなり本格的。連射のサイクルも安定しており、命中精度も極めて良好で10歳以上用というローパワーを除けば本格的なサバイバルゲームを充分行うことが出来る高性能です。
ただ、唯一残念なのがこのシリーズは実物や18歳以上用に比べ2回りほど小さい、と言うこと。10歳前後の子が持った際にピッタリなサイズにされてしまっているため大人や身体の大きい中高生だとちょっと、と言うかかなり小さくなってしまう点が極めて残念です。
サイズを除けば充分に優秀なモデル。現在さらにオプション展開などの企画も進んでおり、今後がより楽しみなシリーズです。
やはりこのシリーズをメインウェポンとして、上記3つを使い方やゲームスタイルに合わせてサイドウェポンのチョイスを変える、と言うのがスタンダードかと思います。
◎BB弾は0.12gがオススメ
BB弾は10歳以上用は0.12gが標準となります。0.2g弾や0.25g弾の場合弾の重さが重過ぎる傾向があり飛距離が大幅に縮まることになります。
ただ、弾の重さを変えると弾道にも変化が生まれますので色々と試してみて、ケースバイケースで使い分けるのも有効な手段です。頭の片隅にでも憶えておいて貰うと良いかも知れません。
0.12g弾は現在東京マルイとエクセルから発売されており、特にエクセル製はバイオタイプとなっており屋外での使用に向いています。
バイオ弾と言うのは地面に落ちるとバクテリアにより分解され、3年か5年ぐらいで分解されて消えてしまう、と言うもの。外で遊ぶ場合はもう使用が必須のもの、と言えるぐらいのものです。
エクセルのものは精度も高く多くのサバイバルゲーマーから篤い支持を得ているシリーズ。もちろん10歳以上用でもそのスペックはバッチリで、銃の性能をシッカリと発揮してくれます。
使用上の注意は若干湿気に弱いので購入後は出来るだけ早めに使い切る様にすること、一度使った弾はもう一回使わないこと、土の中のバクテリアに反応するので地面に落とした弾は撃って無くても廃棄すること、ぐらいでしょうか。
◎10歳以上用の楽しみ方
上記のモデル幾つか、「撃って遊ぶ」のはもちろんなのですが、ちょっと楽しみ方を考えてみようと思います。
○室内プリンキング
室内でちょっとした的を作っての射撃。
もちろん18歳以上用でも同様のことはできますが、最大の違いはその威力。
18歳以上用の場合、もし万が一的を外した場合を考え的を置く場所、弾が逸れた場合の弾受け(バックストップ)などをかなり真面目に考えて設置する必要があります。怠ると後方のものを壊してしまったり、壁でも穴が開くまで行かなくても凹ませたりする恐れがあるわけです。
ところが10歳以上用ならそこまで気を使わずともすぐに遊ぶことが出来ます。
BB弾が飛び散ることだけ後でキチンと片付け出来るようにしておけば後ろの壁に当たっても凹ませたり穴あけたりしないですし、何かを割ったり壊したりする恐れもありません。
距離も18歳用だと最低でも5mぐらいは欲しい気がしますが、10歳用ならそんなに離れなくても楽しめます。
この場合の的で個人的にオススメなのが「5円玉」。
タコ糸なんかと適当な箱でターゲットボックスをすぐ作れます。
写真の様にしてぶら下げておくと当たると「チン!」と音がしますのでお勧めです。
○3on3ゲーム
バスケのスリーオンスリーのように、3対3などでゲームを行います。
1対1でも5対5でも可能。人数によりコートサイズやバリケード数を調整してください。
3対3ぐらいならサイズはバスケットコート程度でも充分(少し狭めぐらいが楽しい)。センターラインから対象にバリケードを配置するのが最初はオススメ。バリケードは仕切板のようなものが良いでしょう。数は人数分程度。
後はコレで2チームに分かれて撃合いをするだけです。
両端にフラッグを立ててのフラッグ戦でもOKですし、どちらかが全滅するまでやる殲滅戦でも楽しいでしょう。他にも色々とアイディアを絞ってゲームをしても面白いかと思います。
またバリケードの数や配置を色々弄るのもゲームを盛り上げてくれます。ゲーム時間は10分程度など、短め設定の方が面白いでしょう。
○サバイバルゲーム
やっぱり、最後は「普通のサバイバルゲーム」。
やることや基本的に18歳以上用と同じです。フラッグ戦でも殲滅戦でも、その他の様々なゲームでも。ただし使うのが10歳用である、と言う点だけが違います。
この場合の最大のメリットは「フィールドを圧倒的に広く使える」と言う点につきます。
10歳以上用は18歳以上用の威力で言えば圧倒的に低いわけですが、これは飛距離も短くなります。大体半分か1/3程度。
これは裏を返せばフィールドを倍や3倍の広さで使える、と言うぐらいのことです。
18歳以上用では楽に届いてしまう距離ではそれ以上近づくのは難しくなりますが、10歳以上用なら射程外なのでもっともっとで近づきます。結果、フィールドの使い方がよりミニマムに、ピンポイントになってきますから同じフィールドならばその広さがグッと広がったかかの様に感じるはずです。
これは特に普段18歳以上用でゲームをしている人にはより強く感じる点でしょうから、是非試してみて欲しいと思います。
他にも色々な遊び方が考案できると思います。
一番のポイントはともかく「ローパワーである」と言う点。
この点を「デメリット」と捉えるのか、「メリット」と活かせるのかで楽しさが全然変わってきます。
大人も子供も一緒に遊べる、遊ぶ場所の選択があまりシビアでは無いなどの点は18歳以上用と比べて大きなメリットだと思いますが、皆さんは如何でしょう?
今後、エアガン業界の発展のカギを握っていると言っても過言では無い「10歳以上用シリーズ」。是非皆さんも盛り上げて行って下さい。