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　以前、大分前ですが「日輪の力を借りて！」と言うタイトルで紹介しました電力不要の簡易冷蔵庫の話。コチラのギズモさんの記事でした。
　
　このシステムの最大のポイントは電力他のエネルギーを必要とせず、太陽の熱のみで使用可能と言う点。
　上手く作れば庫内温度は約６度ほどに保てるとのことで、冷蔵保管が必要な食材や薬品を有る程度安全に保管できる可能性が出てきます。ライフラインが停止している被災地などでは大きな意味があるのでは無いでしょうか。

　こちらの図が概念図です（クリックで拡大）。
　さて、この図の通りに作ろうと思ったら大変です。
　材料を集め、加工するための工具を集め・・・ととても被災状況下でやれるような内容では無くなってしまいます。
　しかしこの通り作る必要性などは有りません。有り合わせの材料で簡単に作ってみようと思えば出来なくは無いだろうと思います。

　まず、最大の問題になるで有ろう内部の金属シリンダー。これが冷蔵のポイントとなる重要パーツです。
　図で見ると金属一体型シリンダーにフタが付いています。フタは中央に棒が付いており底側にもう一枚プレートを設けて開閉時に内部の者を取り出しやすくしています。実にこった作りをしていますがこの通りである必要は無いと思います。
　要は金属製で、フタがシッカリできればＯＫ、と言う点さえ押えてあればＯＫ、と言うことでしょうからお茶の缶や海苔の缶で充分でしょう。
　もっと踏み込めば、金属である必要があるのは熱伝導が良い、と言う点からでしょうから同じく熱の伝導率が割りと良い、ガラスの容器でも代用できるかも知れません。

　次に外ケース、と行きたいところですがその前に外ケースと上の缶ととの間に入る、このシステムのキモである水を吸わせる素材を考えます。
　もちろん、最近流行りの給水素材とかが手に入ればより長時間の使用が可能になるなどのメリットはありますが、そんなものが必要なだけ手に入るなんて事はまず考え辛いですから、ここではタオルなどで代用します。海苔の缶程度であれば普通のタオルでグルグル巻きにしておけば良いかと。別にタオルにこだわる必要は無く、例えばＴシャツとかでも良いでしょうし、水分をある程度保持してくれれば良いので砂や土でもＯＫです（土等は保温性も優れているので割りと向いているかも知れません）。
　ポイントはあまりケースの周りに分厚くしないと言うことでしょうか。あまり分厚いとケース内の熱を奪って水分が蒸発してくれなくなります。タオルならせいぜい３周ぐらいまででしょうか。

　上の内部ケースと保水材をスポっと入れられるケースを最後に外側に付けます。
　このケースの製作が一番大変で、出来れば図の様に側面に幾つかの穴を開けます。この穴から蒸発した水分が逃げ、内ケースの温度を奪って行きます。穴が無いと上側の露出部分周りの温度ばかり奪っていき、効率が良くなりません。
　で、この外ケースですが、リンク先の本文を見る限りでもダンボールやボール紙でもＯＫ、とのことですから、穴を開けることを考えると金属製や木製、樹脂製よりも良いかと。長期利用には向きませんが、駄目になったら新しくする、と考えるとか。

　物を冷やす、と言うのは現状ではあまり重要ではないかも知れませんが、必要な時も有るかと思います。こんな方法もある、と言うことで記憶の片隅にでも留めて貰ったらよろしいかと思います。

※食品の腐敗は一般的に５度以上から６０度以下で起こると言われています。この冷蔵庫では温度が精々６度ぐらいまでとのことですから長期の保存にはどちらにしても向いていません。
　この冷蔵庫で保管したものを口に入れる場合等は良く確認した上で。不安な場合は捨てる様にして下さい。