2010年12月27日
トリガーを引く
銃を撃つ上で重要な要素の最終段階がこのトリガーを引く事です。
どんなに完璧に狙いを定めたとしてもトリガーを引く時にそれがブレれば弾は当たりません。
今回はこのトリガーの引き方の基礎、基本的な考え方と言うのを少しお話してみようと思います。
トリガーを絞る
よく、マンガや小説などで「引くんじゃ無い、絞るんだ」と言われます。
トリガーを絞る、と言うのは勿論比喩的表現。トリガーを絞っても搾っても水分も何かも出てきません(出たらイヤです)。
絞る、と言う言葉には範囲を狭める・不要な物を排除する、と言う意味や弓を絞ると言う様に力を込めギリギリまで張り詰める、と言う意味も有ります。
トリガーを絞る、とは弓を絞るのイメージが一番シックリ来るでしょう。
弓に矢を番え(つがえ)、弦と矢を徐々に引き絞り力を高めていく、その力が最高潮に達した時に矢を放つ。そんなイメージ。
実際に絞ってみよう
早速実際にしぼってみることにしましょう。
とりあえず、今私の手元にはマルイのSIG P226Rが有ります。特にカスタムパーツは組んでません。
まずはダブルアクションで引いてみます。
あまり多くない遊び分をスイっと引くとコツっと何かに当たる感触と共にトリガーがグっと重くなります。
その重さを受けたまま、ググっと力を掛けていくとハンマーが上がり始めます。
グイっと引くとチっと音がして少しハンマーが引くより多く動きます。デコッキングでのハンマーポジションに入ります。
そのまま引いていくとハンマーはフィンっとした感触で起きて行き、指先に掛かる圧力がグーっと増します。
引ききると指先の感触がクっと強まり、その後バチン、とハンマーが落ちます。
シングルアクションの場合は
まず遊び分がダブルの時より多くなります。それをスイっと引くとダブルの時ほどハッキリとした抵抗感はありませんが、ヌカっとした感触が入ります。
そのままさらに引いていくと引きのピークが来てハンマーが落ちます。
全体にダブルアクションに比べかなり弱い力で引けるようになっており、ダブルの時のグーっと圧力が上がること無く落ちますので、引きのピークは結構しつこく引き金を引いていくうちに感じられるようになると思われます。
東京マルイのガスガンは全般的にあまりハッキリとしたハンマーが落ちる感触と言うのが感じられるモデルと言うのは少ないので、少し最後はもやけた感じになりがちです。
過去の私の経験だとやはり一番判りやすかったのはKSCの945シリーズでした。
流石にメーカーが自信を持って大々的に広告しただけあって、M945の焼結金属製造のトリガーシステム周りは実に好く出来ており、「クリスプ」と言われる、まるでプリッツなどの棒状のお菓子をポキっと折るかのような、判りやすいハンマーの落ちる感触が楽しめます。
モデルの好みはあるでしょうが、トリガーのことで言えばこれほど素晴らしいモデルも中々有りません。一度は撃ってみることをオススメします。
トリガーのカスタムを検討する場合にもきっと指標になる事と思います。
絞って撃つことの意味
絞る、ハンマーが落ちる直前を把握できる、と言うのはどんなメリットがあるのでしょう。
銃は最初に触れたとおり、どんなに正確に狙えていても最後のトリガーを引く瞬間にブレたら台無しです。
そのブレてしまう危険性をギリギリまで引き絞った状態にすれば最小にすることが出来ます。
またギリギリに引き絞った状態で一度停止し、そこで最後の最後にもう一回狙いを調整することが出来ます。
近い距離での射撃では必ずしもその様な余裕(確認するような)は無いかもしれませんが、ごく僅かでもこれが出来れば命中精度は大きく向上させられるはずです。
また最後にもう一回狙いを調整する、と言うのは同時に状況をもう一回確認する、と言うことにも繋がります。ほんの、まばたき一つ無いぐらいの時間でも「撃つべきで無いタイミング」だと判断すれば射撃を停止することが出来ます。撃ってしまったら他の敵に見つかるかも知れない、なんてときに「待った」を掛けられるわけです。これはアンブッシュ戦術では非常に有効ですし、スナイパーに取っては必須のテクニックと言えるでしょう。
またこの「ゆっくりと吟味するようにトリガーを引く」と言うのは自分自身の射撃の弱点を見つけることにも繋がる可能性も有ります。
どうしても上手く当てられない、なんてときにはこの「ジワジワとゆっくりと引く」を繰り返してみると、例えばトリガーが重いため余計な力が必要になり、結果手首が直前に内側に曲げてしまっているとか、力を入れるのを意識しすぎて銃口が引き終わった後に下を向いてしまっている、何てこともあります。
トリガーまでの距離が遠いので手首が外に返ってしまい、引き金を引くにつれて銃の向きがずれている、なんてことも有ります。
グリップの握り方が悪く、握り込みすぎている、なんて場合も引き始めと引き終わりで銃口の向きにズレが出ます。
これらはただ、引き金を適当にバンバン引いていても中々気付けません。
今後、ワンランク上を目指すので有れば、是非この「ゆっくりと吟味するトリガー」を練習に取り入れてみてください。
どんなに完璧に狙いを定めたとしてもトリガーを引く時にそれがブレれば弾は当たりません。
今回はこのトリガーの引き方の基礎、基本的な考え方と言うのを少しお話してみようと思います。
トリガーを絞る
よく、マンガや小説などで「引くんじゃ無い、絞るんだ」と言われます。
トリガーを絞る、と言うのは勿論比喩的表現。トリガーを絞っても搾っても水分も何かも出てきません(出たらイヤです)。
絞る、と言う言葉には範囲を狭める・不要な物を排除する、と言う意味や弓を絞ると言う様に力を込めギリギリまで張り詰める、と言う意味も有ります。
トリガーを絞る、とは弓を絞るのイメージが一番シックリ来るでしょう。
弓に矢を番え(つがえ)、弦と矢を徐々に引き絞り力を高めていく、その力が最高潮に達した時に矢を放つ。そんなイメージ。
実際に絞ってみよう
早速実際にしぼってみることにしましょう。
とりあえず、今私の手元にはマルイのSIG P226Rが有ります。特にカスタムパーツは組んでません。
まずはダブルアクションで引いてみます。
あまり多くない遊び分をスイっと引くとコツっと何かに当たる感触と共にトリガーがグっと重くなります。
その重さを受けたまま、ググっと力を掛けていくとハンマーが上がり始めます。
グイっと引くとチっと音がして少しハンマーが引くより多く動きます。デコッキングでのハンマーポジションに入ります。
そのまま引いていくとハンマーはフィンっとした感触で起きて行き、指先に掛かる圧力がグーっと増します。
引ききると指先の感触がクっと強まり、その後バチン、とハンマーが落ちます。
シングルアクションの場合は
まず遊び分がダブルの時より多くなります。それをスイっと引くとダブルの時ほどハッキリとした抵抗感はありませんが、ヌカっとした感触が入ります。
そのままさらに引いていくと引きのピークが来てハンマーが落ちます。
全体にダブルアクションに比べかなり弱い力で引けるようになっており、ダブルの時のグーっと圧力が上がること無く落ちますので、引きのピークは結構しつこく引き金を引いていくうちに感じられるようになると思われます。
東京マルイのガスガンは全般的にあまりハッキリとしたハンマーが落ちる感触と言うのが感じられるモデルと言うのは少ないので、少し最後はもやけた感じになりがちです。
過去の私の経験だとやはり一番判りやすかったのはKSCの945シリーズでした。
流石にメーカーが自信を持って大々的に広告しただけあって、M945の焼結金属製造のトリガーシステム周りは実に好く出来ており、「クリスプ」と言われる、まるでプリッツなどの棒状のお菓子をポキっと折るかのような、判りやすいハンマーの落ちる感触が楽しめます。
モデルの好みはあるでしょうが、トリガーのことで言えばこれほど素晴らしいモデルも中々有りません。一度は撃ってみることをオススメします。
トリガーのカスタムを検討する場合にもきっと指標になる事と思います。
絞って撃つことの意味
絞る、ハンマーが落ちる直前を把握できる、と言うのはどんなメリットがあるのでしょう。
銃は最初に触れたとおり、どんなに正確に狙えていても最後のトリガーを引く瞬間にブレたら台無しです。
そのブレてしまう危険性をギリギリまで引き絞った状態にすれば最小にすることが出来ます。
またギリギリに引き絞った状態で一度停止し、そこで最後の最後にもう一回狙いを調整することが出来ます。
近い距離での射撃では必ずしもその様な余裕(確認するような)は無いかもしれませんが、ごく僅かでもこれが出来れば命中精度は大きく向上させられるはずです。
また最後にもう一回狙いを調整する、と言うのは同時に状況をもう一回確認する、と言うことにも繋がります。ほんの、まばたき一つ無いぐらいの時間でも「撃つべきで無いタイミング」だと判断すれば射撃を停止することが出来ます。撃ってしまったら他の敵に見つかるかも知れない、なんてときに「待った」を掛けられるわけです。これはアンブッシュ戦術では非常に有効ですし、スナイパーに取っては必須のテクニックと言えるでしょう。
またこの「ゆっくりと吟味するようにトリガーを引く」と言うのは自分自身の射撃の弱点を見つけることにも繋がる可能性も有ります。
どうしても上手く当てられない、なんてときにはこの「ジワジワとゆっくりと引く」を繰り返してみると、例えばトリガーが重いため余計な力が必要になり、結果手首が直前に内側に曲げてしまっているとか、力を入れるのを意識しすぎて銃口が引き終わった後に下を向いてしまっている、何てこともあります。
トリガーまでの距離が遠いので手首が外に返ってしまい、引き金を引くにつれて銃の向きがずれている、なんてことも有ります。
グリップの握り方が悪く、握り込みすぎている、なんて場合も引き始めと引き終わりで銃口の向きにズレが出ます。
これらはただ、引き金を適当にバンバン引いていても中々気付けません。
今後、ワンランク上を目指すので有れば、是非この「ゆっくりと吟味するトリガー」を練習に取り入れてみてください。