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2010年11月10日

45口径神話

45口径神話アメリカを代表する拳銃、と言えばコルトM1911A1ガバメントだと言われます。
 そしてアメリカの魂の銃、なんて言われるのがコルトSAA”ピースメーカー”です。
 どちらのモデルも(カートリッジ自体は違いますが)45口径と言う口径サイズを採用しています。
 アメリカの銃市場では「大口径モデルで無いと売れない」と昔から言われています。
 この大口径、と言うのは45口径を主に指します。45口径以上、と言うのが重要なセールスポイントな訳です。
 確かにアメリカは昔から「大きい事は良いことだ」と言う考え方があるようです(偏見?)が、それならもっと大きな50口径などが販売の主流になっても良さそうですが、そうでは無く「45口径」なのには訳があります。今回はアメリカ人が何故45口径が好きなのかを考えてみたいと思います。

=西部を作った銃=
 まずは西部劇では絶対と言ってよいほど登場する銃、「コルトシングルアクションアーミー」のお話。
 通称、SAAやピースメーカーと言われており、他にもキャトルマンリボルバー(牧童銃)などと呼ばれており、当時のアメリカ人は軍人も一般人も多く所持していました。
 実はずば抜けて優秀な銃、と言うことは全然無く、むしろ当時のレミントンやS&Wのリボルバーの方が(パーカッション式とは言え)優秀な点も多く、実際当初はセールス的にはライバル関係でした。
 しかしこのモデルは他に比べ構造上より単純で、生産性・信頼性が良かったのです。要するに安くて頑丈。このため銃をそれほど強く必要としない(でも当時は護身のことを考えると欲しい)一般市民や多くの数をいっぺんに揃える必要がある軍などが購入し、結果非常に多くの丁数が販売され、西部で最も成功した銃になったのです。
 つまり「西部最強の銃」では無く「西部で一番売れた銃」と言うわけです。
 また当時はこのモデルに限らず弾のサイズは45口径前後が一般的でした。
 これは構造的に当時の技術からして創りやすかった、と言うのもあるのかもしれませんが、人間以外に野生動物相手の護身も考えなくてはいけない西部開拓者達に取ってはより打撃力があり、かつ扱いもそれほど大変では無い44~45口径クラスのモデルは使い勝手の良い銃だったのでしょう。
 こうして頼りになる銃=45口径と言うマインドが根底にセットされていったのでは無いでしょうか。

=45口径神話の始まり=
 一般に「45口径神話」と言うと出てくるのが1800年末から1911年ごろまで行われたフィリピン ミンダナオ島のモロ族との戦闘での話しです。
 この戦闘では植民地支配に抵抗するモロ族とアメリカ軍との間で起きたもので、モロ族のゲリラ戦術に非常に悩まされた戦いでした。
 この戦闘で米兵を最も恐れさせたのが「モロ族の戦士は拳銃で撃っても死なない」と言う事実でした。
 ゲリラ戦術で突如ジャングルから飛び出して襲ってくる為ライフルより拳銃での対処が多くなっていたのですが、当時の38口径リボルバーを全弾撃ち込んでも死なずに逆に切り殺される、と言うことが多々あり、兵士達は恐慌状態寸前まで追い込まれたのです。
 これはモロ族が戦闘前に麻薬を使い痛覚や恐怖を麻痺させていたこと、そして銃のことは知っていましたが、銃で撃たれても死ぬと思っていない(死ぬのは剣や弓)、と言うモロ族の意識の問題から、よほど急所などに撃ち込まない限りは倒れなかったからなのです。
 これにより米軍は予想をはるかに超える被害を被りました。
 思いもよらないピンチに米軍は頭を抱えましたが、結局はその前に使っていた45口径モデル、SAAやレミントン、S&Wのリボルバーを引っ張り出してきてその場を乗り切りました(なんか最近もそんなことありましたね)。
 しかしこの一件で米軍は根深く「38口径は使えない」「45口径は使える」と言う思いが刻み込まれたのです。
 この結果、当時採用計画が進められていた「新型自動拳銃」の選定に大きな影響を及ぼします。
 1911年、まさにその時です。この一件によりガバメントは栄えある制式拳銃の座を射止める事となったのです。
 その後、この話はアメリカ人の心に強く刻み込まれ、軍以外でもガンマニア達にとっては当たり前の逸話として常に語られる事となります。
 「22口径はバーミントハントには良い。9mmも良い弾だ。でもヤクでラリったジャンキーを一発でKO出来るのはやっぱりフォーティーファイブ(45)だ。」
 こんな話がアメリカのあちらこちらで今でも誰かの口から語られているのです。

=45口径神話の真実=
 銃弾の性能を語るいくつかの要素の中で拳銃弾で割りと重視されるのが「マンストッピングパワー」と言うものがあります。
 これは人間がこちらに進んでくる(走ってくる)のをどの程度まで止めることができるか、と言う数値で、この値が高いほど相手を確実に止めてくれます。
 一般的には口径が大きいほど打撃力が強くなり、この値が高くなります(ホローポイントなど、着弾時等に銃弾が広がって大きくなるタイプは別)。
 45口径と言うのはこのマンストッピングパワーが非常に大きくなる一つの境目にある銃弾だと言え、コレ以下になるとそれほど大きく無く、どちらかと言うと貫通力に優れる傾向が強くなります。
 これが45口径=ジャンキーを止められる説の重要な論拠となっています。
 確かに麻薬で恐怖心(普通は銃で撃たれたらそれが小口径でも恐怖で足が止まる)や痛みが麻痺してしまっている場合、心理面での停止はほぼ望めませんから物理的に停止させる必要が己の身を護る際にはあります。
 しかし麻薬がそこまで完全にキマッている相手に襲われる可能性と言うのはアメリカでも何%あるのか、となると甚だ疑問です。
 事実としてのパワー、万が一、億が一の可能性を考えて護身用に用意する、と言う点では間違ってはいませんが、どちらかと言うと本当の意味での実用性を重視、と言うよりは「強いんだぞ!」と言う満足感の方が多いような気がします。
 事実、アメリカ軍は一度、陸軍はイタリアのベレッタM92F、空軍はヨーロッパのSIGをそれぞれ制式採用しました。どちらも9mm口径の多弾装ハンドガンです。
 確かにマンストッピングパワーは落ちますが、ガバメントの7発に対しベレッタは15発。倍の弾数になります。これは「ガバでは7人にしか撃てないが、ベレッタなら15人に撃てる」と言うことで、より状況に対する対応の幅が広がることを意味しています。

 面白いのはコレより以前にアメリカはM16で小口径化を経験しています。
 それまで7.62mmと言う強力な弾丸を使う、しかし非常に大きなガーランドやM14から5.56mmの小口径で軽く、弾もたくさん持てるM16へとベトナム戦争の時に急遽変更しています。
 ガバメントからベレッタ等の9mmモデルへの変更も基本的に同じ発想です。
 そして今現在も続いているイラク紛争への介入により米軍は再び大口径化に戻っています。
 テロ、狂信者、と言った相手で麻薬の使用も辞さない相手では9mmよりマンストッピングパワーに優れる45の方が頼りになりますし、砂漠の広いフィールドでは5.56mmより7.62mmの方が優れた対応が可能です。
 アメリカは小口径と大口径の間を常に揺れ動くような状態なのかも知れません。
 この先、世界がどの様になって、その時どんな銃が高く評価されるのか、そんな点に注意を払って見るのも面白いかもしれませんね。




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