エアガン、電動ガンのカスタムパーツの事ならARGUS(アーガス)にお任せ!

検索

円〜

カテゴリ一覧
  • トイガン本体
  • トイガン関連商品
  • トイガンカスタム関連商品
  • 装備関係
  • ミリタリーアパレル
  • アクセサリー
facebookやってます!

2010年09月04日

ガトリング物語

ガトリング物語
 多数(6~8本)の銃身をもち、回転しながら高速の弾丸を撃ち出す銃、または砲、それがガトリングガン、またはガトリング砲と呼ばれる火器です。
 別途用意されたモーターで銃身部分を回転させ、銃身が正位置に来たものから順に弾を撃ち出すようになっているこの火器は現在、装甲車両やヘリ・航空機の搭載火器として一般的で、その非常に早い連射速度から来る強力な制圧力を発揮しており、これらの車両・航空機ではなくてはならないものとなっています。
 また多銃身、高速回転などの見た目の派手さから映画やアニメでも人気で、巨大ロボットの使用火器としても良く見かけられます。

 このガトリング砲の「ガトリング」の意味をご存知でしょうか。
 これは人名で、アメリカの医師リチャード・ジョーダン・ガトリングにより1861年に製品化されたことを受けてのこと。何故医者であるガトリング先生が突如こんな銃器開発に目覚めてしまったのかは判りませんが、1861年、つまり今から150年近く前には登場したわけです。これはまだ西部開拓時代真っ只中。アメリカでは南北戦争が始まった年です。ちなみに日本はまだちょんまげの時代です。
 当時、既に「多銃身」と言うアイディアは存在しており、銃後進国日本でも多銃身火縄銃なんてものが作られたりしてました。アメリカでも当然存在しており、ミトライェーズ砲と言う多砲身“斉射砲”が存在していました。
 このミトライェーズ砲は「斉射砲」の名の通り、一発でドーンと多数の砲身から弾を撃ち出すタイプで、どちらかと言うとショットガンなんかに近い雰囲気。同様のものではキャニスター弾と言うのもあります。
 また日本の多銃身火縄銃も手で銃身をクリっと回すタイプで単銃身よりは素早く次弾が撃てますが、連射とは程遠いものでした。
 ガトリングはこれらのものとは一線を画す「高速連射」を可能にしたものだったが画期的でした。

 南北戦争といえばまだまだ先込め式の銃が威力を振るっていた時代。真鍮の薬莢を使った銃が最新鋭すぎてまだ全然普及していなかった時代。さぞかし大活躍してガトリング先生もガトリング砲が売れまくり、さぞウハウハなバラ色人生を送ったのだろう、と思いきやサニアラズ。
 実際、威力は圧倒的だったそうです。当時のセールスマンが北軍にセールスした際には南軍に向けて連射しかなりの効果を挙げるのを見せ付けているのですが、重く大きく、運用に複数人数が必要で、しかも軽便とはとても言えないこの新兵器は当時の北軍にはウケが余り宜しくなかったようです。
 また南北戦争あたりから使用されたミニエー弾の強力な威力がそれまでの「戦列歩兵式」の戦術(横に列を組み、これを何列も重ねてラッパと共に進軍する、あのスタイル)を過去のものにした(そりゃ、並んでたんじゃ前からズドンとやられるだけで何人もやられちゃうし・・・)のも大きく響いたようです。
 当時はガトリングはこの隊列を左右になぎ払いながら連射する、と言う戦法を考えており、これは実際かなりの戦果が見込めたわけですが、その隊列が無く散開状態で攻めて来る状況では機動性に欠けるガトリング砲では効果的な運用は難しかったわけです(射手が完全に無防備状態になって固定されてしまうのもツライところでした)。
 一応砦に設置するなどの方法で一定の効果を挙げられていた様ですが、非常に高価な火器が砦の据付式と言うのでは当時の北軍には余り魅力的には映らなかったようです。
 結局砦のような拠点防衛では威力を発揮する、「守りの武器」となってしまったガトリング砲はアメリカでは余り売れず、一部はロシアやイギリスなどに輸出されたようですが、これも主に拠点防衛用でした。
 唯一、当時非常に画期的だったのは艦船での使用でした。敵艦に向けて一斉射撃を加えられるガトリング砲は洋上の城、戦艦での使用には非常に適していたわけです。

 その後、イギリスでは装甲列車で使用したり、軽量化してラクダの背に乗せて使用したり(キャメルガン)と色々試みられましたが、1890年に後世にとどろく大天才銃器開発者「ジョン・M・ブローニング」による軽量な機関銃「マキシムブローニング(コルト・ブローニングM1895重機関銃)」が登場するとガトリング砲は一挙に旧式へと転落して行き、歴史から退場することとなりました。

 それから60年余りすぎた頃にガトリング砲は突如復活を果たします。それは航空機の搭載火器として。航空機用機関砲として復活したのです。
最初のガトリング砲の航空機(ジェット戦闘機)への搭載実験では米陸軍博物館に陳列されていた旧式のガトリング砲に油圧モーターを取り付けて、と言う豪快な物だったそうです。
 ジェット戦闘機の機動力を維持したまま高い攻撃力を獲得するのにガトリング式は非常に適しており、圧倒的な高速連射と高い集弾率(複数銃身によるもの?)ですぐに採用が決定。、ゼネラル・エレクトリック社製M61/M61A1「バルカン」として現在に居たります。ガンダムとかの「バルカン」と言うのはこのM61の愛称なんですね。
 ちなみにこの航空機搭載型の「バルカン」の連射サイクルは1分間に5~6千発。秒間でも100発近い数字になるわけです。

 こうして登場より100年以上経ってようやく日の目を見たガトリング砲。ガトリング先生も草葉の陰で喜んでいることでしょう(?)。


 強力な威力が良く判る動画。


 車両搭載。足元へと伸びている円い太い筒は殻薬莢の処理用ですね。


 みんな大好き!空飛ぶ要塞「A-10」に搭載されているのはGAU-8 アヴェンジャー。


 艦艇用近接防御火器システム(CIWS)といえばファランクス。6銃身のゼネラル・エレクトリック社製20mmガトリング砲M61A1を搭載したアメリカのレイセオン・システムズ社製



 ちょっと毛色の違う動画。馬鹿馬鹿しいけどやりたくなる気持ちは判る、と言う感じ。


 ガンダムなんかでは「頭部バルカンは主に牽制用として・・・」なんて書いてありますが、充分ザクとかやっつけそうですねぇ。



タグ :ムダ話

D_S_Argusをフォローしましょう
同じカテゴリー(ムダ話)の記事画像
【アーガス】GWセール品一覧
静岡ホビーショー2013で撮影した写真その3
WE SVDのお話。
やっぱりなっちゃうのね。
【UMAREX】ミルスペックG36K【VFC】
ノーブランド商品について
同じカテゴリー(ムダ話)の記事
 【アーガス】GWセール品一覧 (2015-04-27 20:05)
 静岡ホビーショー2013で撮影した写真その3 (2013-05-19 08:05)
 WE SVDのお話。 (2012-07-18 16:05)
 やっぱりなっちゃうのね。 (2012-06-30 15:05)
 【UMAREX】ミルスペックG36K【VFC】 (2012-06-03 00:20)
 ノーブランド商品について (2012-03-23 01:05)